昼食を終えて元来た道を、コースを気を付けながら帰る。
途中4人組のパーティを追い越す時、「冬の装備は使いましたか?」と聞かれた。
冬の装備とはスノーシューやアイゼンのことで、あまりにも雪が少なかったのでそんな問いかけをしたのだろう。
4人ともリュックにワカンを背負っている。
「せっかく積んできたのであえて使いました」と答え、笑いを誘った。
途中道が極端に細い、というよりなくなってしまい、コースミスに気付く。
回り込んで尾根道に出た。
足を進めると二又に出、左に行くと道がなくなる。
戻って右に行くとやはり道がなくなる。
地図で現在位置を確認するが、現在地が特定できない。
本来ならここで戻るのだが、左下へ続く踏み跡がある。
底を進むと太い道に出、立木に空のペットボトルが枝にかけてあり、間違いなく登山道と思った。
しかし足を進めると道がなくなる。
行きには見えなかった藤原岳の雄大な砕石場が見える。
迷ったという自覚はあるが、焦ってはおらず、カメラを収める余裕がある。
中央よりやや左のピークが藤原岳山頂。
踏み跡なのか獣道なのか分からないような細い道を降りると沢に出た。
地図には沢が3本あるが、どの沢か判断がつかない。
様子を見に沢を少し下ると、沢の底がコンクリートになっている。
そうなると近くに建設資材の運搬用の作業道があるはずだ。
沢を上がると、思った通り作業道があった。
ここで現在位置を確認できた。
車を置いた真反対の方向に出ることになり、通常より4kmほど長い道を歩くことになった。
赤の実線が歩いたコースで、本来は下のコースになる。
野遊人
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