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2019/08/23 00:57 |
透析昔話 その35 除水スイッチを入れると陰圧に振りきれ

二十数年前のこと、当時使用していた透析装置は、日機装社製の個人用透析装置DBB22Bと透析監視装置DCS22Bで、当時の装置は除水スイッチがついていた。


「透析昔話 その5 スイッチの入れ忘れによるトラブル」を参照してください。


透析が終了すると、このスイッチは「切」にして、血液回路を装置から外すように取り決めていた。


いつものように透析用の穿刺針を2本刺して血液回路を接続、血液ポンプをまわして脱血し、除水スイッチと運転スイッチをONにすると、透析液圧計がマイナスに振りきれて警報が発令した。


初めて遭遇した現象、とにかく血液回路を装置から外して、空いている装置に移動。


両サイドのパネルを開いて水漏れの有無を点検するが、水漏れはない。


今となってはどこをどのように点検したか記憶はないが、12時になっても皆目分からず、一旦昼食を食べることにした。


メーカーに報告すれば一発で回答を出してくれるが、なんとしても自分で原因を見つけたい。


除水スイッチOFFで運転にレ手も現象は出ないが、除水スイッチをONにすると再現する。


装置の配管に空気を入れて空気の流れを観察すると、脱ガスチャンバから空気とともに透析液が流れ出ていくことが分かった。



脱ガスチャンバに空気が貯留しない限り、ここから透析液が流れ出ることはない。


原因は脱ガスチャンバ内のフロートに穴が開き(当時はステンレス製のフロート)、フロートが沈み、SV8のスイッチがON状態になっていることが分かった。


これで一件落着だが、このトラブルは32年間でただ一度だけであった。


野遊人
 

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2016/03/26 11:35 | Comments(0) | 臨床工学技士
透析昔話 その34 増築工事による断線

豊橋メイツクリニックは、平成810月に開院した。

3年後の平成11年に、北側に増築することが決定。


増築のための基礎工事のこと、1階にあった厨房のコンクリートの床を剥がす工事を日曜日に行った。


念のため、透析関係の逆浸透装置やRO装置の電源止めて工事は行われた。


その日の夜7時、工事が終了したので、確認のため逆浸透装置やRO装置を稼働させてみると、2つの装置は全く動かない。

100Vの電源は来ているが、200Vが来ていないようだが、どこで断線しているのか全く分からない。


監督にそのことを伝えると「今泉を呼べ」と監督が部下に命令している。


今泉さんと言うのは、豊橋メイツクリニック建設時の電気工事を担当した人で、この日は本人の結婚式で、新婚旅行に旅立っている人を呼び出すわけにはいかない。


なんとか連絡が着いたのが、電気工事の下請けの近藤さんで、とにかく来ていただいた。


断線の原因は、床下に配線してあった200Vのケーブルを、床を剥がすとき、大型のハンマードリルで切断したようだ。


電気配線図を見ながら作業を行えば、このようなミスはおこらないのではと思う方がいるかもしれないが、豊橋メイツクリニックは事情があって、わずか4カ月の突貫工事で建設した経緯があり、変更点を書き直している時間がなかったので、図面が正しいとは限らない。


10時、無事に通電、「こういうことがあるから日曜日に作業をしたくないんだ」と監督がぼやいていたが、「日曜日でよかったよ。透析中に停電になったらもっと大変だよ」とボクが言うと、「まあ、そうだな」で決着がついた。


それにしても何故コンクリートの床の中を配線したのかは不明だった。


野遊人

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2016/03/17 12:54 | Comments(0) | 臨床工学技士
透析昔話 その33 痒み

腎不全が悪化して透析導入になると、痒みに悩まされる患者さんがかなりいる。

透析患者さんの痒みは、湿疹・皮膚炎の痒みや蕁麻疹の痒みとは異なる機序で生じ、また、水分制限により乾燥肌になりやすく、それにより痒みが増強され、今でも特効薬がないのが実情だ。

 

以前は孫の手にブラシやタワシを縛り付けて、透析中にゴシゴシ体を掻いていた光景がよく見受けられた。


しかし現在は、ブラシやタワシを透析室に持ち込む患者さんは皆無だ。


だからと言って、患者さんは痒みから解放されたわけではなく、昔と比べれば、比較にならないほど痒みが軽減したと言うこと。


生体適合性が高い膜の使用、大きい分子量が除去できる高機能膜の使用、透析液が注射用水に匹敵する位非常にきれいになり、エリスロポエチンにより貧血の改善などがあげられようか。


このような事例から技術の進歩を伺うことができる。


野遊人

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2016/03/14 13:24 | Comments(0) | 臨床工学技士
透析昔話 その32 派遣臨床工学技士

透析昔話24で記したように、逆浸透装置の普及を図る目的で、1回30点の逆浸透装置加算がついた。


逆浸透装置で作成した精製水を、透析用の希釈水に用いると30点=300円請求できるというもの。


派遣先の病院でも逆浸透装置は設置されており、当然請求しているものだと思っていた。


ここまで書くと何を言おうとしているかお分かりと思う。


まさか請求していないことはないだろうと思ってはいたが、念のためレセプト請求を担当している職員に尋ねると、「逆浸透装置って何のことか知らないもん」と、請求していないことを平然と答えるではないか。


驚きを通り越す、開いた口が塞がらない、知らなければ何故聞かないのか、ここにも公務員体質が如実に表れている。


因みに当時100人の透析患者がいたので


100
人×300円×52週×3回=468万円


1
年に500万円近い請求漏れがあり、休日手当の請求漏れなど、他にも請求漏れがあり、それを院長先生に報告したのだが、一切のお咎めがないのにも驚いた。

 

野遊人

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2016/03/11 11:27 | Comments(0) | 臨床工学技士
透析昔話 その31 派遣臨床工学技士

ガンブロ社のAK-10は、除水コントローラーがないが、すべてのベッドにスケールベッドと呼ばれる秤が設置されていて、秤に表示される体重で除水量をコントロールしている。


但し手動で行うのではなく“CAMシステム”と呼ばれ、1台のパソコンで全台の透析装置のTMPをコントロールするものになっている。


この時代にパソコンで中央監視しているとは“すごい”と思う方がいるかもしれないが、新しい透析装置の開発をしていないので、やむを得ずこのような方式を採用したに過ぎない。


このシステムだけで5千万円とも6千万円とも聞いており、透析装置の購入費は別途かかる。


増え続ける透析患者に対応するため、ベッド間隔を詰めて透析ベッドを増床することになった。


そこでボクは副院長に、日機装の透析装置のデモを願い出た(院長は外部から招聘された方で、いろいろな権限は副院長が持っていると判断した)


案ずるより産むがやすしの言葉通り、簡単にOKが出た。


1
ヶ月後、装置の選定に看護師の意見は、異口同音に日機装のDBB-22Bに軍配が上がった。


AK-10
では除水量を設定するのにパソコンの前にいき、それぞれのベッドを画面に開かなければならないが、DBB-22Bでは装置の前で入力できる。


病棟から依頼の病棟透析では、透析装置の他にスケールベッドを持ち込み、4つのロードセルをベッドを持ち上げて配置しなければならない。


さらに除水はベッドの表示を見ながらTMPを手動でコントロールしなければならないが、DBB-22Bでは除水量を入力しておくだけである。


ここで驚いたのは購入価格、AK-10をこれまで1台480万円で購入していたが、競争相手が現れた今回は300万円で提示。


最終的に日機装が280万円で落札した。


ちょっと調べれば、透析装置の他院の購入価格はどれ位なのか分かるのに、調べもせずに業者の言いなりで購入する、恐るべき公務員体質には驚きの連発だ。


野遊人

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2016/03/09 12:41 | Comments(0) | 臨床工学技士

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