犬の散歩を終えて家に戻ると、「Tさんが亡くなった」とカミさんから告げられ、「エッ」と声を上げてしまった。
言っていることが聞こえなかったわけではなく、驚いたあまり発してしまった。
Tさんとは、毎月1回我家へ来て酒を酌み交わす親しい間柄である従兄弟の奥さんで、誕生日がボクと1ヶ月と違わない同じ年だ。
彼女は十数年前に膠原病を発症し、ステロイドの副作用により背骨の圧迫骨折を繰り返し、腸管穿孔、手足のレイノー現象などの合併症に苦しんできた。
先月、体調を崩してしばらく入院し、退院のめどがついた先週初め、肺炎を併発して退院が延期となった。
医師が驚くほど肺炎は一気に進行し、危篤状態ではないが、いつ転帰が訪れても不思議ではない状態が続いていた。
まさに闘病の十数年であった。
ご冥福をお祈りする。
改めて健康である自分に感謝する。
野遊人
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