中学生の時いじめを受け自殺、命が助かったものの戻った学校でさらに陰湿ないじめから非行に走り、極道の妻となり背中に入れ墨を彫った著者が、中卒で弁護士になった半生を記した本(中卒でも司法試験を受けることができるのを知った)
TVでも放映されたからご存知の方も多いと思う。
ボクが一番感動したのは、著者を立ち直らせた父親の友人の‟おっちゃん”会社を経営しながら、非行に走った子供を雇い入れ、資格を取らせては社会へ帰すしている。
会社の接待で行った先でホステスをしていた著者を見つけたおっちゃんは、何度も喫茶店に呼び出して著者と話をする。
ある日、捨て台詞を吐く著者に、確かにあんたが道を踏み外したのは、あんただけのせいやないと思う。親も周囲も悪かったやろう。
でもな、いつまでも立ち直ろうとしないのは、あんたのせいやで。甘えるな!と、喫茶店の客がカップを落としそうになるほど大きな声を上げる。
その時初めて、自分を心配している人がいることを実感する。
弁護士になってから冒頭の肩書の女性弁護士がいることを知ったTV局が、著者のドキュメンタリーを製作することになった時、背中の入れ墨を放映するかどうかで議論になり、著者はおっちゃんに相談。
おっちゃんは、「弁護士の肩書がなんぼのもんや。背中の入れ墨は、ここまで落ちても人生はまだまだこれから必ずやり直せるっていうことの証や。そういう番組を作ってください」と言うから、性根の座った人だと思う。
こんなおっちゃんになりたいが、ボクにはここまでの根性はないなぁ。
※その後の人生を綴った「陽だまりの時間」「今日を生きる」興味がある方はご愛読あれ。
野遊人
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