キャンプやバイクツーリングで中津川はよく通ったのだが、中津川に大変立派な山城、苗木城があることは全く知らなかった。
城 の眼下には木曽川が流れ、木曽川から山頂までは標高差170mある。
築城時期については諸説あり、はっきりしたことが分かっていないようだが、16世紀前期から中期にかけて、苗木より北で勢力を張っていた遠山氏が移り住んだと言われる。
その後、戦乱期に遠山氏は城を追われるが、関ヶ原の戦いに先立ち、遠山友政が城を奪還し、江戸時代を通じ、12代にわたり遠山氏が城をおさめた。
地形を活かした城作りが行われ、石垣は6種類の積み方が見られる(パンフレットより)
下の写真は坂下門の跡。別名久世門。
三代領主友貞の奥方の実家で苗木城改修の際に尽力した、徳川家譜代の久世家の名前から来ていると言われている。
地形を巧みに利用して城作りがうかがえる。
積石をきれいに加工して、隙間がないように積まれている石垣(のみ切り加工整合積)
これは打込石整層積と思われる。
ここにも地形を活かした、巨石を利用したと言うべきか。
巨石の隣の石垣は谷積み技法を用いた石垣。
竹田城へは行ったことがないが、少なくとも資料で見る限り、決して竹田城に引けを取らない規模と景観を持った山城であると思う。
野遊人
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