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2025/04/13 11:15 |
透析昔話 その18 工程切り替え器の作製

多人数用透析液供給装置のDABと透析用監視装置のDCSは、12芯のケーブルで接続していて、DABからの指令はこのケーブルを通じて行われる。

DABが警報を発令すると、ケーブルを通じて「停止」の信号が送られて、透析用監視装置は停止する。

平成元年、1階の透析室に22台、2階と3階には各18台、計58台の透析用監視装置があった。

精製水を作製する逆浸透装置は1台で、3台のDABに精製水を供給していた。

逆浸透装置が故障して、精製水を送水できなくなると、DABは「給水圧低下警報」を発令して停止し、58台の透析用監視装置も停止してしまう、つまり透析治療ができなくなる。

当時の装置は、透析液を必要としないECUM(除水のみ行う)に切り替えることができない設計になっていた。

透析監視装置のケーブルを外して工程切替器を接続すれば、透析監視装置を単独で作動させることができるが、工程切替器は1台数万円したので、58台分を購入するのは躊躇した。

DABからの信号は12芯のONOFFであるから、12本のケーブルのいずれかを短絡させれば、単独で水洗や液置換、透析の工程にすることができるのではと考え、メーカーに相談するとピンポンの答えが返ってきた。

工程の切り替えは透析工程のみ必要で、DABが故障して復旧に時間を要する時、ケーブルを外してDABからの警報の信号を切り、単独で透析工程にするコネクターを取り付ければ、ECUMはできることになった。

備えあれば憂いなし、これが役に立つときがやってきたのは、明日の心だ~。

因みに、DABが警報を発令していても、DCS26は単独運転に設定変更すればECUMが可能になり、さらにDCS27からは設定変更しなくてもECUMがおこなえるようになった。

野遊人

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2016/02/08 09:11 | Comments(0) | 臨床工学技士

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