昨日のブログに書いたように、二の谷コースが通行止めなので三の谷コースへ行く。
このような林道を30分ほど歩く。
するとゲートがあり、登山口はさらに先にある。
8月終わりから9月に入って雨が多く、今年の山はキノコが豊作。
マツタケも例外ではなく、近年にない豊作だそうだ。
しかし小秀山だけは例外なのか、ほとんど見かけない。
こんな木道もある。
鶏岩展望地から眺めた鶏岩。
ここまで3,1kmを歩き、山頂まで2.8km。
ここが二ノ谷と三の谷の分岐で、「二ノ谷ルート通行止め」の案内がある。
加子母の街並みが見える。
本日最大の難所「兜岩」
左右に登山道が分かれているが、右回りコースは道が崩落していて通行止め。
このような大きな岩があるところを慎重に足を進める。
兜岩から御嶽山を望む。
手前の山にはチラホラ紅葉した木が見られる。
右端に小秀山の避難小屋が見え、ここが目的地の山頂。
ナナカマドの赤い実が青空に美しく映える。
山頂着、避難小屋の「秀峰舎」
野遊人
昨年、日本百名山のひと筆書き~グレートトラバース(陸路は徒歩、水路はカヤック)7,800kmを208日で歩き終えたプロのアドベンチャーレーサー田中陽希さんは、現在二百名山に挑戦中。
9月21日、南アルプスの大無間山に入り、上河内岳、池口山から中央アルプス安平路、南駒、経ヶ岳を経て9月30日は小秀山を登る予定。
30日は休みだったので、田中さんを追っかけて小秀山に行ってきた。
田中さんはおそらく御岳湖周辺に宿泊し、王滝口から小秀山を登ると想定し、乙女渓谷側から登ればどこかで鉢合わせするだろうと考えた。
二の谷コース前に行くと、土砂崩れにより通行止め、三の谷へ移動(ゲート前まで来て、車で行けることが分かった)
3時間弱の9時2分山頂着、その直前田中さんは登頂し御嶽山を見やっている。
昨年の惨事などなかったかのようにそびえたつ御嶽山。
水蒸気の噴煙が見え、周辺の木々は紅葉している。
そして黒のマジックペンでちょび髭を書き出した。
小秀山をもじって小髭山との田中さん特有のジョーク。
十分時間を取って休息しているところを、バンダナや本にサインやツーショットに応じたり、山頂で待っていた12,3名のギャラリーの要望に応えていた。
ボクもツーショットを撮っていただいた。
これで来年の年賀状は決まり。
野遊人
今回は日本二百名山を、同様の方法で走破するもので、前回よりも厳しい山旅になる。
というのは、二百名山は百名山に比べ人気が落ち、当然訪れる人が少なく、中には踏み跡がはっきりしない二百名山もある。
事実、北海道の山では相当苦労した様子がTV放映されていた。
その田中陽希さんがいよいよ中部圏の山に足を踏み入れた。
南アルプスの大無間山を21日、上河内岳を22日、池口岳23日、足を中央アルプスに移して26日に安平路山、27日南駒ヶ岳、28日経ヶ岳、30日に小秀山。
26、27、30日は休みなので、追っかけをしようかなと考えている。
でも天候や体調により、スケジュールが狂うので、陽希さんに会える保障はない。
因みに日本二百名山とは、日本百名山を記した深田久弥が、百名山に入らなかった46座と、1974年に発足した「深田クラブ」によって1984年に厳選した54座を加えたものである。
野遊人
登山道はしっかりあるが、登山道はハイマツに覆われて誠に歩きにくい。
通常なら山小屋の人が、ハイマツの枝払いを定期的に行うのだが(もちろん環境省の強化を得たうえでのこと)マイナーな山ではそこまで手が回らないようだ。
「クソ!歩きにくいな」とボヤキながらも嬉しい出会いがあった。
ライチョウだ。
ヒナを連れたつがいを2組と遭遇。
ミヨシノ頭を通過し、早川尾根の頭の分岐から早川尾根小屋へ下る。
12時15分早川尾根小屋に到着。
どういう理由か不明だが、今年は小屋の営業を中止している。
そんな事情を知らない20歳代の女性ハイカーが「ここは早川尾根小屋ですよね?」と不安そうに聞いてきた。
営業を中止していることを伝えると、それでもここでテン泊すると言う。
2,500m以上の地点でテン泊するのが彼女のポリシーで、根性なしのボクには真似できない。
ここで昼食を摂り、13時広河原に向けて出発。
ここからボクの足は重くなり、山友二人についていくのが必至。
広河原の林道入り口まで距離はさほどないが3時間以上の行程。
ということは相当な急斜面が予想される。
沢を渡る木橋は濡れてつるつる。
2時間半でなんとか広河原の林道に出た。
下界のアザミよりはるかにでかいフジアザミがいっぱい咲いている。
これは?
これも?
そして前方に見えるのが今夜の我々の宿、多数のテントの花が咲いている。
広河原山荘で受付を済ませてテントを張り、ビールを購入。
350ml450円、旨い!世界で一番旨いビールだ。
30張ほどテントがあるが、半数は釣り師のテントで、その多くはフライフィッシャーマン(ウーマンもいたな)。
テン場前を流れる、早川にそそぐ野呂川は、渓流釣り師の心が騒ぐようだ。
ウィスキィーを飲み、カレーライスで腹を膨らませると、疲労から7時には爆睡。
3度ほど目が覚め、そのたびに川の音が気になったが、いつの間にかまた寝ていた。
翌朝、山小屋で天気予報を確認すると、昼頃から雨の予報。
小太郎山への登頂はあきらめて、6時50分のバスに乗って帰宅することにした。
バス停に行く吊り橋のところで、早川尾根小屋にテン泊した昨日の女性ハイカーにばったり出会う。
それにしても足が速い。
彼女が言うには、早川尾根小屋は避難小屋として使用可能とのこと。
8時10分仙流荘着、すでに雨が降りだし、登頂をあきらめたことは正解だったね。
終わり
野遊人
8時40分栗沢山山頂(標高2,714m)に到着。
前方に見えるのは甲斐駒ヶ岳、伊那地方の方は東駒ヶ岳と呼ぶそうな。
ズームアップすると
この写真ではわかり難いが、山頂は石灰岩で覆われ、遠くから眺めると、無雪期であっても雪を抱いているように見える。
右の山は摩利支天。
栗沢山から甲斐駒ヶ岳へのルートが、写真ではわかり難いがはっきり見える。
左に目をやると仙丈ヶ岳
男性的な甲斐駒ヶ岳い対して「南アルプスの女王」と称されている。
手前に日本第二の高峰、北岳(標高3,193m)、その奥に標高3,189mの間ノ岳(アイノダケ)が見える。
稜線より東側は雲に覆われ、残念ながらこの日は富士山は顔を出すことはなかった。
これから歩くことになる早川尾根
この時点ではこの先、どこまで歩くのかは不明。
こんな岩場をも登らねばならない。
普通なら鎖が設置してあるような登山道だが、北アルプスのようにメジャーなコースではないから、あまり整備されていない。
登山道を示す目印もあまりなかった。
写真ではわかり難いが伊那市街が見え、さらに奥には乗鞍岳?
八ヶ岳は雲で見ることができなかったが、穂高をはじめ北アルプスも望むことができた。
山友が指差す前方がアサヨ峰。
10時5分、ようやく到着。
マイナーな山を証明するかのように、「アサヨ峰」の看板がショボイ。
続く
野遊人